京都にある創業90年の米店「まつもと米穀」では、毎年300トンのコメを扱っていたが今年は仕入困難になりおととい閉店した。きょう早くも田植えが始まったのは、三重県の紀宝町。この地方ではお盆前に出荷する「早場米」の栽培が盛んで、毎年この時期に田植え作業が行われている。岩手県の花巻市でも、秋に収穫する新米作りの準備が始まっている。「ひとめぼれ」を生産している菅原さんの所有する田んぼは7.5ha。コメ不足の中、多くの需要が見込まれるが今年の作付けは4.5haと全体の約6割だけだという。理由は「減反政策」。政府は1971年からコメを作りすぎて価格が下がらないよう、毎年生産量を決めて産地ごとに割り振ってきた。減反政策2018年に廃止されたが、国は今も生産の目安を示していて、転作を促す補助金を出すなど”減反は事実上続いている”と指摘されている。菅原さんの地区では、米農家の後継者不足が深刻になっている。農家に増産する体力は残っていないと嘆く。