万歳と怒号が交錯する中での解散。事実上の選挙戦がスタートする中、解散当日まで自民党はいわゆる裏金議員の公認問題で揺れた。現在も、党員資格停止処分が続いている西村氏と下村氏が非公認となるのは既定路線だったが、これに加え半年間の党員資格停止が明けた高木氏やそれより軽い処分だった萩生田氏らも土壇場で非公認となった。石破茂総理大臣は「党内融和よりも国民のみなさまの共感を得るということが大事」とコメント。裏金問題への対応で国民の共感を得られない状況への危機感。いわゆる裏金議員に対して非公認のカードを切った。一方で、萩生田氏らと同様の処分を受けていた松野前官房長官と二階派幹部だった武田氏は政倫審に出たことを理由に公認された。そして、派閥幹部ではなく、裏金とされる不記載額も相対的に少なかった議員6人も追加で非公認に。石破総理からは「公認等はどのようにすれば我が党が勝てるかという観点から判断した」と本音も聞かれた。結局、12人非公認とされたのに対し、公認が決まった裏金議員は34人。立憲民主党・野田佳彦代表は「裏金議員の大半が公認。批判が強いから厳しいような対応に見せている」と指摘。選挙の結果に関わらず残る疑問。裏金は何に使われていたのか。そもそも裏金作りを主導したのは誰か。政権選択選挙ともいわれる衆議院選挙はあさって公示される。