中国政府は、2025年の経済成長率の目標を5%前後にすると発表した。中国・李強首相は「消費振興に力を入れて投資効率を高め、全面的に国内需要を拡大させる」と述べた。中国の国会にあたる全人代(全国人民代表大会)が5日から北京で開幕し、李強首相は、2025年の経済成長率の目標を5%前後にすると明らかにした。「国内においては需要が不足し、とりわけ消費が落ち込んでいる」という現状認識を示した上で、GDP(国内総生産)に対する財政赤字比率を従来の3%から4%前後に引き上げ、積極的な財政政策を実施すると表明した。このほか、李強首相は「外部環境は一層複雑で厳しさを増し、我が国の貿易や科学技術などに大きな衝撃を与える可能性がある」と指摘した上で、対中関税を引き上げたアメリカ・トランプ政権を念頭に「一国主義、保護主義に反対する」と批判した。