「緊急銃猟」は、市街地などの人の生活圏にクマなどが出没した際に、市町村の判断で猟銃などで駆除を行う制度で、クマの出没や人的被害が相次ぐ中、去年9月1日から運用が始まった。環境省によるとこの1年間でクマの緊急銃猟は全国の54の市町村であわせて81件実施された。このうち76件で駆除が行われ、5件は捕獲に至らなかった。NHKが、すべてのケースの実施状況などについてそれぞれの自治体に取材したところ、マニュアルどおりに実施し駆除することができたなどとして「うまく遂行できた」と回答したのは、実施件数の8割近くにあたる62件だった。一方、今後の緊急銃猟の実施については、3分の2にあたる36の自治体が「不安がある」と回答した。どのような不安があるのか具体的に聞いたところ、「安全確保」が最も多く、今後住宅密集地や撃った弾が跳ね返ってくる危険性のある建物の中などでクマが出没した際、どう対応すればいいか不安だといった声が聞かれ、市街地でのクマ対策の難しさが浮き彫りになった。
