奥谷龍太解説委員が「中国はイーロンマスク氏が率いる衛星通信サービス・スターリンクの向こうを張って大量の通信衛星を打ち上げ始めた。スターリンクはすでに現在6000機余りが稼働中で、将来は4万機以上に増やすとしているけれども、中国も将来は3つのプロジェクトで合わせて4万機を打ち上げる予定だという。このシステムでは多数の衛星が次々通り過ぎながら全体として地上と通信できるようにすることで、インターネットなどの高速通信が地上のどこでも可能になる最先端の有望ビジネスとして注目されており、スターリンクの後を追って欧米企業、それから日本の企業も続々と参入しようとしている。中国が参入を急ぐ背景にはビジネス以外にさらに2つの狙いがあると指摘されている。ウクライナのロシアとの戦争ではマスク氏のスターリンクを活用したドローン攻撃が功を奏している。中国はこれを見て将来の台湾有事の可能性を念頭に戦場で役に立つ自前の衛星コンステレーションの構築を急いでいるのではと指摘されている。さらに宇宙開発でアメリカに肉薄しグローバルサウスの国々にこうしたサービスを提供することで国際政治の中でも影響力を高めたい狙いもあると考えられる」とスタジオコメント。