海上自衛隊の横須賀地方総監部に停泊している砕氷艦しらせは撮影の2日後に南極へ出港する。しらせは日本を出てインドネシアを通過、オーストラリアを経由して南極・昭和基地へ2か月かけて航海する。南極の昭和基地では観測隊員の支援を約1か月行い、再び2ヶ月をかけて日本へ帰還する。しらせは全長138mで、甲板から下が4階・上が5階の9階建てとなっており、乗員は約180人である。調理室には給養員約10人が腕をふるい、献立は局地での作業で1人1日4700キロカロリーが必要になるためカロリーと求められる量を考えて作られている。乗員は午前6時に朝食を食べつつ、調理室では昼食が準備され、この日のメニューは鶏の照り焼き・ナポリタン等である。海上自衛隊では補給科の専門知識を学ぶ場所がある。京都・舞鶴市にある海上自衛隊第4術科学校で一流シェフなどに1年間料理を学び調理師免許を取る。エレベーターがあるのは海上自衛隊の中でしらせだけ。最上階の5階に艦橋がある。艦長からサプライズで乗員と同じ帽子をプレゼントされた。「ポチ」と「ジャック」と名付けたお掃除ロボットが活躍。しらせの一番高い所「上部見張り所」は35mあり22km先まで見える。氷が割れて進みやすい場所を探して艦長に伝える。午前11時半、昼食。1食で約3200キロカロリー。各自で盛り付けする。洋風ランチのメインは鶏の照り焼き、ナポリタン、クラムチャウダー。約180人の乗員が交代で食べる。暴風圏ではトレーを傾けながら食事することも。テーブルの四方にはストッパー。尾花リポーターも洋風ランチをいただいた。1~2万年前の南極の氷を飲み物などに使っている。出港直前、大量の食材などを人海戦術で搬入。保冷庫には2週間分の食材。キャベツの芯に石灰を塗ると水分が抜けづらく長持ちする。ダイコンは端を切り落とし葉の部分を上にした状態で保存。医療室や理髪室もある。幹部は2人で1室。しらせ乗員の月給は70万円以上。乗員の半数は初南極。午後4時半の夕食のメインは太刀魚から揚げ、豚肉キムチ炒め、肉団子スープだった。クリスマスのチキンやケーキ、おせち風のご飯の特別メニューも出るという。