東京都内に住む米澤悠里さん46歳。3年前、入浴中に乳頭からの出血に気が付き右胸の乳がんが発覚した。右胸の摘出手術を受けたあと主治医から念のため遺伝性の検査をするか提案があった。がん家系ということもありこの機会に調べておこうと思ったという。米澤さんの父は胆管がんで亡くなり、母も2度の乳がんを経験した。血液検査の結果、米澤さんにはBRCA2という遺伝子に変異があることがわかった。50歳までに遺伝性の乳がんになる確率は最大35%、70歳までにその確率は84%にあがり卵巣がんも最大27%になることがわかった。がんのリスクを減らすため左胸と卵巣を摘出するか、それともがんが見つかるまで繰り返し検査を受けるのか、決断を迫られた。40歳で産んだ長男は当時2歳。がんの不安を抱えながら子育てに向き合うのは難しいと考え米澤さんは摘出手術を受けました。米澤さんは「少しでも元気なママでいたい。理屈じゃなくて“この子のためなら”と決断できた」と話した。