13年前に東日本大震災を経験した東松島市の職員・鈴木雄一さんは週末、能登半島地震の被災地を視察していた。鈴木さんは「東日本大震災のときも金曜日の夕方で雪が吹いてる日だった」などと話した。能登町の職員に伝えていたのはがれき処理の経験についてである。日々の暮らしの中で使われていた食器や子どものぬいぐるみなど、大量に積み上がったがれきはどれも住民の生活の一部だったものである。13年前、鈴木さんの地元でも大量のがれきが発生した。鈴木さんらが中心になり取り組んだのが住民自身が手作業でがれきを分別する方式だった。生活の痕跡を1つ1つ取り分け、がれきの97%をリサイクルした。がれきは現在、家の基礎材や道路の下地などとして蘇っている。鈴木さんから説明を受けた能登町の職員・南山寛幸さんは「復興・復旧するにあたって記憶にある歴史にあるものも使っていきたい」などと話した。あの日から13年、東松島の経験はのとの被災地にも繋がっている。