午後1時前、1ドル=152円台後半だった円相場が急速に1円ほど円高に進んだ。しかし、その直後、2円ほど円安に。荒れた相場の引き金となったのが、日銀の利上げ。これまで0%〜0.1%としてきた短期金利の誘導目標をあすから0.25%に引き上げる。利上げの理由について、日本銀行・植田和男総裁は、賃上げの広がりや経済、物価が見通し通りに推移していること、円安による予想以上の物価高などをあげた。元々市場では、利上げは次の会合がある9月以降の可能性が高いと見られてきた。しかし、直前になって政権幹部が相次いで利上げに肯定的ともとれる異例の発言。一方の日銀では、景気に冷や水を浴びせ兼ねない利上げは、「自民党総裁選がある9月はやりづらい」との声もあり、今回の利上げを後押しした可能性がある。日銀本店の映像。