今回の自民党総裁選挙のキーワードの1つは「脱派閥」。選挙戦にどんな変化が出ているのか。政治部官邸キャップ・平本典昭が解説。「脱派閥」により、この先何人候補者が出るのか予測困難になっていて、各陣営と各議員もいわゆる「票読み」が難しくなっている。唯一の派閥・麻生派は河野デジタル大臣を支援する方針を決め、河野大臣にとっては40人前後の支持を期待できるようになった。林長官は岸田派の議員と連日会談を行っていて、派閥からの支援をベースに推薦人20人を確保する考え。茂木幹事長も、茂木派の議員の支持がベース。小泉氏は、菅前総理に近いグループの支援を塊で得ているとみられる。石破氏は特定の派閥、グループの支持がなく議員票が伸び悩むのではという懸念も。自民党内では派閥について人材育成、政策立案の機能面ではよい面もあるという指摘もある。ただ裏金事件を受けた議論の中では「カネと人事の再分配機能」が一番派閥として悪弊として指摘されており、こうした悪弊が再びこの先再び表面するかしないかが最大のチェックポイントになる。