国会議員の親族と同一選挙区で出馬するいわゆる「世襲議員」。地盤や政治資金を引き継ぐため、当選に有利とされている。今回の自民党総裁選でも、9人中5人が親などが国会議員の世襲議員。近年の総理大臣を見てみると、父が衆院議員の小泉純一郎氏、祖父が元総理の安倍晋三氏、父が元総理の福田康夫氏、祖父が元総理の麻生太郎氏、祖父が元総理の鳩山由紀夫氏。現職の岸田文雄総理は祖父、父ともに衆院議員。2001年以降の自民党政権では、菅前総理を除く全員が世襲議員。親族と同じ選挙区からの出馬については、過去に自民党内で議論していた。2009年の衆院選で、自民党は次々回の衆院選からは、同一選挙区で3親等以内の親族の立候補禁止を公約に盛り込む方向で、選挙戦を戦った。しかし自民党は選挙に敗れ、野党に転落。その後、世襲についての制限はされていない。