政治部の家喜誠也記者と伝える。石破総理が今回の判断に至ったのはどうしてだろうか。やはり衆議院選挙に大きく影響をしかねないという危機感があった。石破総理は先の総裁選挙のときからルールを守る重要性ということを繰り返し主張していたので、回対応を誤れば野党などから言行不一致と指摘され、選挙に大きなマイナスともなりかねない。そういうことからも世論の理解を得るためには党内からの反発も想定のうえで厳正な姿勢というものを示さなければならないという判断があった。反発も想定していたということだけれども実際の党内の反応はどうだったのだろうか。対象の議員が多い旧安倍派を中心に強い反発が出ている。「旧安倍派に対する敵対行為だ」と非難する声が出ているほか、不記載があった議員が一律で重複立候補は禁じられるということに動揺が広がっている。一方で党内からは「これくらいしないと国民は納得しない」など理解を示す意見も出ている。中には「旧安倍派から反発が出れば出るほどそれに耐える石破総理が評価されるのではないか」という指摘も出ている。ただ、今回の石破総理の対応が党の支持拡大につながるかは不透明な状況。一方の野党側の反応はどうだったのだろうか。野党側は一斉に不十分な対応だと批判している。国会ではきょうとあす代表質問が行われるが、野党側は石破総理の対応を含めて厳しく追及する方針。そして衆議院選挙では政治とカネの問題を争点の一つと位置づけて論戦に挑むことにしている。石破総理はあさって衆議院を解散する意向だが、すでに与野党は選挙モードに入り、対決姿勢を強めている。