熊本県芦北町の梶原敏弘さんの紅茶は世界6か国で販売される大人気ブランドとなった。作業は4月下旬に行われた。使う茶葉は緑茶でおなじみの「やぶきた」。まずは茶葉の水分を抜く「萎凋」を行う。専用の箱に茶葉を敷き詰め、下から風を送る。水分は抜きすぎてもダメだが、梶原さんは感覚でやっているという。ただ乾燥させると、乾燥の度合いにより発酵にムラが出て雑味につながる。優しい風を当ててじっくり乾燥させることで、葉の全体からムラなく水分を抜くことができるという。梶原さんは「乾燥」と「水を抜く」は概念が違うと語った。均一に乾くように茶葉をかき混ぜる作業が続く。茎を折り曲げてかたさを確認する。作業は深夜も続き、2時間おきに水の抜け具合を確認する。茶葉の状態によって風の強さを微調整する。茶葉を機械で揉む「揉捻」を終えたら、味を大きく左右する「発酵」の工程。味を確かめながら3時間行う。