花粉症は花粉の殻の中にあるアレルギー原因物質が、体の中に取り込まれることで発症する。しかし、粘膜に守られているはずの目の表面から取り込まれるメカニズムの詳細は不明だった。順天堂大学の安藤智暁准教授らのグループは、花粉を「殻」と中の「原因物質」に分けた上で、マウスの目に両方を付着させ反応を観察。その結果目の表面にある「杯細胞」が花粉の殻に反応し、大量の原因物質を素早く取り込み免疫細胞に届ける様子が観察された。一方で原因物質だけを付着させても体内にはほぼ取り込まれなかった。グループでは”花粉に触れすぐに花粉症の症状が出るのは、こうした仕組みが働いている可能性がある”としている。