65年前、母屋を建て替える間の仮住まいとして、大工たちと一緒に寝泊まりしていたのが農機具小屋。唐箕や縄綯い機など昔の道具があった。今も藁を購入し、縄綯い機で縄を編んでいる。出来上がった縄は杉苗の出荷に使う。実際は売っている縄を買った方が安いという。家の裏に杉の苗木がある。杉の枝を切り落とし、それを地面に挿して発根させる。根についた土を落とすなどして出荷準備をし、決まった本数を手作りした縄で縛って1つにまとめる。杉の苗木は森林組合に出荷するという。年間6000本を出荷。先代から育苗をしている。花粉の問題があるため、少花粉の木から苗木を作っているという。今は苗木不足だといい、伐採まで50年ほどかかる。次の世代につなげるために植林をしているという。この日、軽トラに積載した杉の苗木は1500本。楠誠さん自身が納品している。12km離れた麓の森林組合へ向かった。組合職員と2人で荷降ろしをした。年間30万本の杉の苗木が森林組合に集まる。杉の木は需要があり、ほとんどが建築資材として使われる。外国産の杉の方が価格は安いが、使用する用途が違うという。楠誠さんは手入れをしないと太い木にならないなどと話した。
