続いてやって来たのは狭山市。この町に、この人の手にかかると誰もがお茶の魅力の虜になるというお茶の伝道師がいる。お茶のスペシャリストを表す茶匠、宮野圭司さんは「オチャえもん」という愛称で親しまれているという。狭山茶への情熱あふれる宮野さんは、常識を打ち破る様々な活動をしてきた。例えばサウナ施設と一緒に、サウナストーンに日本茶をかけて香りを楽しむ入浴法や、サウナのあとに食べる「サ飯」もお茶づくしの定食を考案。さらに宮野さんの店では、お茶の殺菌消臭効果で足をさっぱりさせる足湯のサービスも。宮野さんに狭山茶の新茶をとことん楽しむ極意を伝授してもらう。まずはお茶摘み。衣装を着て茶摘み体験ができる。歌の「茶摘み」にも出てくる「茜だすき」もしっかり結んでもらった。「一芯二葉摘み」は、まだ開いていない赤ちゃんの葉っぱ1つと葉っぱ2枚の下を人さし指と親指で優しくつまむ。小さな葉っぱがお茶の旨味と甘みを出し、やや大きな葉っぱが程よい渋みを出すという。さらに摘んだばかりのお茶の葉っぱを使った天ぷらも用意してもらった。作り方は簡単で、摘んだばかりのお茶の葉を軽く水で洗い、小麦粉を水で溶いたものにくぐらせ、揚げる。茶摘み体験は、事前に予約すれば誰でもやってみることができる。特に人気なのが摘みたてのお茶を手もみして、乾燥させ、自分だけのお茶を作る体験。宮野さんに、これからの時期にぴったりのお茶の入れ方を教えてもらった。家庭でも楽しめる。まずは意外と知らない水出しのおいしい緑茶の入れ方を紹介。水1リットルに対して10g程度の茶葉を入れて冷蔵庫で30分~1時間程度冷蔵庫に入れると良いという。お茶の保存方法も大事で、空気中の水分を吸って茶葉が傷まないように二重に蓋をして保存すると良い。さらに1日中お茶を楽しみたいという人への入れ方も。緑茶は高温で抽出するほどカフェインの量が増えると言われている。そのため氷水を使って低温で抽出するとカフェインの量を少なく抑えられる。