長崎・出島のオランダ商館に努めていたシーボルトが使用したピアノが萩市の文化財に指定される。シーボルトが帰国すると御用商人の熊谷五右衛門義比に贈られた。国内に現存するピアノとしては最古とみられ内側にはシーボルトのサインとともにオランダ語で「わが友 クマヤへ」と綴られている。昭和30年に熊谷家の蔵で発見されたもので当主の江口伊織さんの思いを受けて萩市が先月有形文化財に指定するとともに、ピアノが萩に持ち込まれた経緯を伝える3通4点の附も文化財に指定されている。来月11日まで文書は美術館で公開され、秋にはピアノを使ったコンサートも行われる予定となっている。