島の保存活動を続けてきた坂本道徳さんが島に再上陸したのは閉山から約25年後で、同窓会がきっかけだった。坂本さんは荒れ果てた島の現状を見てなんとか後世に故郷を残すためにNPO法人 軍艦島を世界遺産にする会を設立し、様々な活動を通してユネスコに働きかけ続けた。2015年には明治日本の産業遺産の1つとして端島が世界文化遺産に登録された。端島のある長崎は幕末に来日したグラバーによって日本で最初に蒸気機関を導入し、端島の石炭採掘にも関わっている。一方で2015年に世界遺産に認定されたのは明治時代に建設された端島の護岸部分のみで、大部分は国の史跡という扱いになっている。
