パリ下院議事堂前より中継。フランス国民議会選挙で極右政党が優勢との事前予想を覆し、左派連合が最大勢力となった。フランス下院選の決選投票。フランスメディアなどによると左派連合が182議席で第一勢力に。マクロン大統領の与党連合が168議席。当初、過半数をうかがう勢いだった極右政党の国民連合は143議席にとどまった。いずれの勢力も過半数に届かない見通しである。極右政党の国民連合の躍進を阻止したのは与党連合と左派連合による極右包囲網で今回、200以上の選挙区で候補者を一本化していた。極右政党の躍進は防いだものの、第2勢力へ後退する見通しとなった与党連合は選挙結果の責任を取り、アタル首相は辞意を表明した。一方、第1勢力となった左派連合の最大政党「不屈のフランス」を束ねるメランション氏は「大統領は我々に組閣を要請する義務がある」と話した。今後は多数派形成に向けた各勢力による連立交渉が本格化するが、政策面での隔たりは大きく難航が予想される。今後のフランス政治について立花氏は「今回の選挙結果はフランスの政治の今後をより不透明にさせたといえる」などと話した。左派連合が想定以上に躍進したため、フランスメディアによると、選挙結果が出る前は国民連合と一部極右を極左を排除した形での大連立案が浮上していたという。しかし左派連合で強い影響力を持つ極左「不屈のフランス」は選挙終了後「左派連合が国を統治すべきだ」と、すでに与党連合との連立に否定的な考えを示している。もともと経済政策に関しては、財政規律を重視する与党連合とばらまきともいえる積極的な左派連合の溝が深く、実は左派連合は国民連合と経済政策では数多くの類似点があるという。主に年金受給開始年齢の引き上げ廃止やエネルギー価格の値上げ凍結などが紹介された。