都内の認可保育園では、定員に空きがない状態が続いていたが、ここ数年、比較的入りやすい状況になっているという。こども家庭庁によると、ことし4月時点で、待機児童数は2254人となり、過去最少を更新。8年連続で減少している。待機児童問題が注目されてから約10年。約9割の自治体で解消されているが、新たに問題になっているのが保育の2025年問題。ポイント1つ目は、財政難による倒産増加。保育園の経営コンサルタントによると、待機児童解消のために保育施設を増やしたが、想定以上に少子化が進み、園児が集まらず運営の継続が難しくなっているという。保育園の倒産などは増加傾向にあり、ことし上半期の倒産などは22件で、過去最多ペースとなっている。ポイント2つ目は、園児の獲得競争激化。カリキュラムで他の園との差別化を図っている。都内の保育園では、プログラムに空手教室を取り入れている。費用は無料。英会話スクールやスイミングスクールへの送迎も無料で行っている。ポイント3つ目は、保育士不足。賃金の低さや過酷な労働環境などが原因とみられている。神奈川県藤沢市の保育園は、スキマバイトアプリを経由して、期間限定で働くスポット保育士を活用している。これまでに100人のスポット保育士を活用し、正規雇用に繋がったケースもあるという。