再審制度をめぐっては、審理が長期化しえん罪を晴らす妨げになっているという指摘があるのを踏まえ、先月、鈴木法相が見直しに向けた法改正の検討を法制審議会に諮問した。法制審議会は部会を設置して、きょう初会合を開いた。主な論点は具体的な手続きが定められていない証拠開示の規定を設けるか、裁判所による再審開始の決定に検察の不服申立てを禁止すべきかなど。制度上の課題を把握した上で丁寧に検討を進めていく必要があるとして、えん罪事件のい被害者・弁護士などにヒアリングを行うことを確認した。法制審議会では部会の検討結果をもとに法改正の要綱をつくり、法相に答申する放出。11年前に静岡地裁の裁判長として、袴田巌さんの再審開始を初めて認めた村山浩昭弁護士は、改正は再審を求める人だけの問題ではない、裁判所も規定がない手続きにそれなりに苦労していると部会で述べた、被害者からのいヒアリングを行えば法改正が必要な根拠が必ず分かるとした。