歴史的な円安局面が続いていたことし7月、政府日銀が2日連続で市場介入を実施し合わせて5兆5000億円余りの資金を投じていたことが分かった。財務省はきょう、ことし7月から9月まで3か月間の一日ごとの市場介入の実績を公表した。それによると政府日銀は7月11日と翌12日の2日連続でドルを売って円を買う市場介入を行っていた。いずれも介入の事実を明らかにしない覆面介入の形で投じた資金は7月11日が3兆1678億円、7月12日は2兆3670億円で総額は5兆5348億円だった。外国為替市場では7月11日に1ドル161円台まで円安が加速していたが市場介入によって大きく円高方向に振れた。その後、7月31日に日銀が追加の利上げに踏み切り9月になってアメリカのFRB連邦準備制度理事会が利下げを実施したことなどもあって円相場が1ドル139円台まで値上がりする場面もあった。ただ現在はアメリカ大統領選挙でのトランプ前大統領の勝利などを受けて再び円安が進んでいて1ドル153円前後で取り引きされている。