SAMさんは10代の頃からダンスを始め、米国・ニューヨークで腕を磨いたストリートダンスなどで日本のダンスシーンを牽引してきた。TRFのヒットナンバーに合わせて踊る高齢者向けの運動プログラムダレデモダンスは、膝の負担になるジャンプや転倒につながる複雑なステップを避けるなど振り付けも安全に配慮されている。プログラムは1回90分。SAMさんがかっこよく踊れなくていいというダンスを目指すようになったのは、ダンサーとしてスターになった時に感じたある思いからだった。20代、誰もが振り返るようなダンサーを目指して技を磨いてきた。注目されたのは31歳でTRFに加入した時。翌年から紅白歌合戦に連続で出場するなど人気の絶頂にあった時、目標を見失ったことで次に何を目指せばいいのか手探りの日々が続いた。若手の育成に手応えを感じるようになったSAMさんの大きな転機となったのは、親戚の医師からの心臓病患者のリハビリにダンスを取り入れたいという依頼。心臓病患者のリハビリから始まったダンスはその後高齢者向けの運動プログラムとなり次第に愛好者が増えていった。SAMさんは高齢者向けの新たなプログラム開発にも取り組んでいる。昭和の歌謡曲に合わせて踊るダンスは、高齢者が親しみやすい楽曲に合わせて運動することで認知症予防につなげようとするもの。人の老いに向き合うという目標を見出したSAMさんは、ダンスで高齢化社会に貢献する可能性を模索している。