警察庁は被害を軽減するとともに平穏な生活を営めるように支援するため、法律に基づいて犯罪被害にあって亡くなった人の遺族や大けがをした人などに警察庁が給付する犯罪被害者等給付金。会計検査院が令和4年度までの5年間に警視庁と16の県警が手続きに関わって支給された821件、計21億4900万円余を調査。国が加害者に行使できる損害賠償請求権が管理されずすべて放置されていた。各警察本部から提出された書類を見る限り、大多数の加害者には資産・賠償の意思はなく債権額の調査・確認を行わないとしている。国に移った債権額の45%427件・9億5800万円余がことし3月末までに加害者が民法上の時効を主張できる状態としている。各地の公安委員会が支給の裁定に用いた書類などの11%1億円余が加害者にある程度の資産があり、賠償請求できたと判断できる記載があった。会計検査院は警察庁に是正を求めた。