きょう公表された去年の人口動態統計の概数。1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率は1.20で、統計を取り始めて以降、最も低くなった。関東の1都6県もいずれも前の年より低下し、東京都は全国で最も低い0.99と1を下回った。東京・豊島区はことし子育てに対するあるアンケートを行った。対象は2歳未満の子どもがいる区内の男性で、約1500人が回答。「子どもが1歳までの間に子育てが大変だ、つらい、やめたいと感じたことがあるか」尋ねたところ、「ときどきある」30%、「たいてい」10%、「いつも」5%と、父親の45%が子育てに精神的な負担を感じていることが分かった。父親への支援も進めることで少子化解消への一助になるのでは、豊島区が定期的に開いている講座に、この日は育休中の男性などが参加。子育てを楽しむ極意を講師から学んでいた。座談会ではお互いの悩みを打ち明ける。専門家は働き方の改善が必要だと指摘。立命館大学・筒井淳也教授は「男性的な働き方、家で女性が支えてくれないと働けないような長時間労働が慢性的にあったり、転勤を前提としていたり、そういった働き方をすれば賃金が上がっていく、出世するといった傾向がまだ残っている。それをいかに切り替えて変換していくかが大事」と述べた。