アメリカ・ユタ州で取材したのはアマンダ・グルエンデルさん。夫・ジョンさんと2人の子どもを育てている。母親になるのが幼い頃から夢だったというアマンダさんは17歳の頃、医師から生まれつき子宮や膣がない疾患「ロキタンスキー症候群」と告げられた。世界で約4500人に1人の女性にこの疾患があるとされている。アマンダさんの子どもを産みたいという夢は打ち砕かれた。結婚後、代理母出産や養子縁組を検討したものの機会に恵まれず、そんな中「子宮移植」という選択肢があることを知った。子宮移植では子宮がない女性の卵子とパートナーの男性の精子を体外で受精させ受精卵を凍結しておく。ドナーから摘出された子宮を女性に移植し、その子宮に凍結していた受精卵を戻し妊娠・出産へ。日本ではまだ実施されていないが、世界では100件以上の移植手術が行われている。アメリカでは2016年に国内初となる子宮移植の臨床試験を実施。その後、一部の病院で実際の治療として行われるようになり、徐々に広がりを見せている。
アマンダさんも挑戦を決意するが、その道のりは優しいものではなかった。アマンダさんの場合、亡くなった人から子宮の提供を受けるプログラムに参加。複雑な感情を抱いたという。それでも子どもを産むため、わずかな可能性にかけたいという思いは揺らがず、2020年に移植手術を受けたが様々な困難に直面する。移植手術に伴う合併症の危険性。移植後は臓器の拒絶反応を防ぐため、大量の薬・サプリを常備。一日に数回10~15錠を飲み続けなければならなかった。薬の影響で免疫力は低下。片頭痛などの副作用も。さらに薬の作用に影響する食べ物を避ける必要もあった。厳しい体調管理と服薬を続け、受精卵を戻し妊娠。5年前、第1子となるグレースちゃんを出産した。子宮移植では妊娠を望まなくなった場合、子宮摘出が一般的だが、アマンダさんは2人目を希望し服薬を続けた。去年11月、夫・ジョンさん立ち会いのもと2人目の我が子を出産。2人の子どもを出産して母親になる夢を叶えた。アマンダさんをそばで支え続けたジョンさんは「子宮移植の道のりは感情面、生活面、経済面でとても厳しかった。でも、その価値は十分にあったと思う」と語った。
日本では17年前から子宮移植を研究しているが、まだ実施はされていない。今年6月、愛知県の藤田医科大学病院が国内初となる臨床研究を始めるためワーキンググループの初会合を行った。臨床研究では生まれつき子宮のない女性など3人程度を対象に、母親・姉妹など親族からの臓器提供を想定。慎重に協議を進めながら数年以内の実施を目指す。藤田医科大学病院・木須伊織医師は「希望する方がいるからには選択肢を作ってあげたい」と語った。日本医学会は子宮移植を臨床研究として数を限定し行うことを認めたが、手術の負担や薬による胎児への影響のリスクなどを十分に理解し行うべきと慎重な姿勢を示している。木須医師は「通常、生命に関わる臓器移植が一般的。子宮は生命に関わらない臓器なので、そこまでして臓器移植をしていいか」と語った。子宮移植は命を救うためではなく、子どもを授かるための医療で議論が続けられている。子宮移植を選び我が子に出会ったアマンダさん。アマンダさんが望むのは子宮移植が選択肢の一つになること。
アマンダさんも挑戦を決意するが、その道のりは優しいものではなかった。アマンダさんの場合、亡くなった人から子宮の提供を受けるプログラムに参加。複雑な感情を抱いたという。それでも子どもを産むため、わずかな可能性にかけたいという思いは揺らがず、2020年に移植手術を受けたが様々な困難に直面する。移植手術に伴う合併症の危険性。移植後は臓器の拒絶反応を防ぐため、大量の薬・サプリを常備。一日に数回10~15錠を飲み続けなければならなかった。薬の影響で免疫力は低下。片頭痛などの副作用も。さらに薬の作用に影響する食べ物を避ける必要もあった。厳しい体調管理と服薬を続け、受精卵を戻し妊娠。5年前、第1子となるグレースちゃんを出産した。子宮移植では妊娠を望まなくなった場合、子宮摘出が一般的だが、アマンダさんは2人目を希望し服薬を続けた。去年11月、夫・ジョンさん立ち会いのもと2人目の我が子を出産。2人の子どもを出産して母親になる夢を叶えた。アマンダさんをそばで支え続けたジョンさんは「子宮移植の道のりは感情面、生活面、経済面でとても厳しかった。でも、その価値は十分にあったと思う」と語った。
日本では17年前から子宮移植を研究しているが、まだ実施はされていない。今年6月、愛知県の藤田医科大学病院が国内初となる臨床研究を始めるためワーキンググループの初会合を行った。臨床研究では生まれつき子宮のない女性など3人程度を対象に、母親・姉妹など親族からの臓器提供を想定。慎重に協議を進めながら数年以内の実施を目指す。藤田医科大学病院・木須伊織医師は「希望する方がいるからには選択肢を作ってあげたい」と語った。日本医学会は子宮移植を臨床研究として数を限定し行うことを認めたが、手術の負担や薬による胎児への影響のリスクなどを十分に理解し行うべきと慎重な姿勢を示している。木須医師は「通常、生命に関わる臓器移植が一般的。子宮は生命に関わらない臓器なので、そこまでして臓器移植をしていいか」と語った。子宮移植は命を救うためではなく、子どもを授かるための医療で議論が続けられている。子宮移植を選び我が子に出会ったアマンダさん。アマンダさんが望むのは子宮移植が選択肢の一つになること。
