財務省・神田真人財務官が主催し、国際収支の動向から日本経済の課題を洗い出す有識者の懇談会が報告書を公表。国際競争力の維持が課題と指摘した。神田財務官は「資本主義、市場経済のダイナミズムが普通に取り戻されれば、まだまだ日本はよくなる可能性がある」と述べた。貿易サービス収支は赤字基調だとしたうえで、報告書では「自動車に匹敵する黒字の担い手が不在」と指摘し、「輸出産業の国際競争力の維持・強化が求められる」と強調。さらにエネルギーの大半を輸入に頼る日本の現状について「資源価格の上げ下げに翻弄されている」と指摘し、再生エネルギーへの拡大と安全確保を大前提に原発の再稼働を進めるほか、原子力関連の投資の必要性を述べた。