日本ラグビーフットボール協会公認レフェリー・桑井亜乃。12月に行われたラグビーリーグワンで、女性初の主審を務めた。桑井は、迫力が違う、選手がこっちに向かってくる瞬間がわかる、鍛えていると大きな怪我をしないですむという意識などと話した。2016年のリオデジャネイロ五輪では、7人制ラグビーの日本代表として出場した。4年前に現役を引退し、去年のパリ五輪で、レフェリーとしてピッチに立ち、世界のラグビー界で初めて、選手とレフェリーでオリンピックに出場した。リーグワンを目指した理由について、桑井は、世界では女性が男子のゲームで笛を吹くことが当たり前になっている、女性と男性が一緒のスポーツをやるのが当たり前な社会になったらいいなどと話した。桑井は、パリ五輪の1ヶ月後から準備を始めた。7人制と比べて試合時間が5倍以上となるため、走り込みなど持久力の向上に努めてきた。リーグワンデビュー戦は、「強く美しく」という言葉を胸に臨んだ。選手にストレスを与えないジャッジを行うため、強い意志を持って所作はわかりやすく。選手が脳しんとうを起こし、両チームがヒートアップした場面では、すぐにはプレーを再開させずに、両チームの選手に冷静にプレーするよう伝えた。桑井は現在ディビジョン3のレフェリーだが、ディビジョン1の試合でレフェリーを務めることを目標としている。桑井はこれまで2試合でレフェリーを務めていて、次回は11日の試合で笛を吹く。女性レフェリーは、サッカーのJリーグやバスケットボールのBリーグでも活躍している。