俳優の山本學さんは認知症の一歩手前の状態であるMCI(軽度認知障害)と診断されて回復に向けて取り組んでいる。おととし、実際にないものが存在するように見えてしまう「幻視」の症状が現れ、みずから認知症を疑って病院を受診した。軽度認知障害は日常生活に支障はないものの記憶力や判断力などの低下が見られる状態をさす。認知症に移行することもあるが、適切な予防策を行えば認知機能が維持されたり場合によっては回復したりすることもあるとされている。山本さんは医師の指導を受けてまず、筋力トレーニングに取り組んだ。筋力を刺激すると脳が活性化するという研究結果が報告されている。またバランスのよい食事も取り入れたりした。多くの種類の食品を食べることで認知機能が悪化するリスクを下げることができるとされている。そして8月、山本さんが2年ぶりに認知機能検査を受けたところ点数は2年前より改善し、主治医によると認知機能、正常と言える状態まで回復したという。病院に行って検査をするというところに最初、抵抗がある方もいるかもしれないが、早期発見が非常に重要ということで、まずは簡易的なセルフチェックをまずやってみるのはいいかもしれない。