朝市通りから車で10分ほどの輪島市・気勝平町。地震が起きて間もない頃から営業しているパン屋がある。店主の古川さん。50種類の焼き立てパンは被災者の心の支えになっている。地震でパンを焼く機械が壊れ、生地作りに欠かせない水も止まった店内。それでも古川さんは地震翌日から個数に制限を設けてパンを無料で配ってきた。しかし、無料で配ることは経営的な限界がきて、お金をとって販売することに切り替えた。パン屋の一角に置かれている支援物資を受け取りに来た夫婦。ついていくと近くで花屋を経営していた。竹林さんはようやく店が再開できたという。店があるのは河合町で、当初は店の再開について考えられなかったという。営業再開の背中を押したのは、周囲の人だった。この日竹林さんが配達に向かったのは消防署だった。地域の小学校では、体育館が避難所になっているため、代わりにここで卒業式を開くことになった。竹林さんが思いを込めて花を飾った。
住所: 石川県輪島市河井町1-115