農林中央金庫はことし6月までの3か月の決算を発表し、外国債券の運用で多額の損失を計上したことから最終的な損益が4127億円の赤字となった。外国債券の一部を売却し、含み損を実際の損失として確定させたため。今後、収益が見込みにくい外国債券をさらに売却する方針で、来年3月期の最終赤字は1兆5000億円規模に膨らむ可能性があるとしている。その上で、財務基盤の強化が必要だとして、JAなどからの出資と資本とみなされる劣後ローンを組み合わせ、合わせて1兆3000億円余りの資本増強を行うことを決めた。農林中金は、リーマンショックの影響で、2009年3月期の決算で巨額の赤字を計上した際も1兆9000億円に上る資本増強を余儀なくされた。