スーパーでのコメの平均価格が前週から19円下がった4214円となり18週ぶりの値下がりとなった。茶碗1杯分で表すと1年前は27.3円だったのが今月は54.7円となっており、6枚切りのトースト1枚が32円となるので20円ほど高い計算になる。農家の殆どは個人農家で、4ヘクタールをもった個人農家が2ヘクタールを主食用米とすると生産コストは約257万円だが販売価格は約251万円なので約6万円が赤字となる。残り2ヘクタールを飼料用米にあてると生産コストが約154万円で販売価格が約36万円となってしまう。ただ飼料用米の生産には補助金が出るのでそこで黒字が出てくる。コメの需要は減り続けていたが去年初めて前年を超えておりインバウンドでの需要も大きいという。コメ1俵に対する取引価格も去年と比較して上がっており、高騰前は飼料用米を多く作ることで補助金を得て収入を上げていたが、今年は主食用米の生産を多くして収入が多くなった。理由としては概算金が増えたから。概算金はコメの出荷時に経費や小売価格などを概算で一時的に払う前払い金のことで、概算金が高くなると小売価格も高くなる。令和6年の”令和の米騒動”ではコメの市場価格が高騰したがことの時JAの概算金は安く設定されていた。そこで民間の卸売業者が高値で買い取るとの提案を農家に行い、農家としては農協以外に販売した方が収入がアップする、卸売業者は即日入金という点から卸売業者に販売が集中して農協にコメが集まらないこととなった。また民間業者はどう扱っているか国からするとコメの流れが見えなくなってしまった。そこでJAは令和7年度の概算金を田植えのタイミングでもう発表するという防衛策に出た。生産者と消費者の理想の価格については、生産者は1俵2万~2万3000円、消費者からすると米5kgが2980円が理想とされる。生産を安定させ流通対策改善ができれば令和8年度には実現可能も。