先週5日、大手コンビニで小売業者を対象にした随意契約による備蓄米の販売が始まった。政府は30トンを売り渡す方針で今後流通が本格化する見通し。随意契約で政府備蓄米を仕入れる大手生活用品メーカーは、自社の精米工場で納入された備蓄米をその日のうちに精米・出荷できる体制を整えているが、国からいつ・どれくらいの量が示されておらず、手探りの対応を迫られていた。スーパーなどにコメを販売する卸売業者は随意契約による備蓄米が市場に出回ることで銘柄米などの店頭での売れ行きに影響が出ないか懸念していた。ただ、すでに高値で仕入れた銘柄米についてはスーパーなどへのの納入価格を引き下げるのは難しいと話す。農家などからコメを買い付けている大阪の小売店では仕入れ価格は落ち着いていく可能性があるとみていた。しかし、取引先のある農家に確認すると、価格の見通しについて厳しい答えが返ってきた。価格は去年より4割ほど高くなる見通しだと告げられた。