2025年6月9日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

クローズアップ現代
最新報告どうなるコメ価格 備蓄米の影響は?政策のゆくえは?

出演者
桑子真帆 佐藤庸介 西川邦夫 
(オープニング)
オープニング

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小泉進次郎
#5016 最新報告 どうなるコメ価格 備蓄米の影響は? 政策のゆくえは?
どうなるコメ価格 備蓄米の影響は?

先週5日、大手コンビニで小売業者を対象にした随意契約による備蓄米の販売が始まった。政府は30トンを売り渡す方針で今後流通が本格化する見通し。随意契約で政府備蓄米を仕入れる大手生活用品メーカーは、自社の精米工場で納入された備蓄米をその日のうちに精米・出荷できる体制を整えているが、国からいつ・どれくらいの量が示されておらず、手探りの対応を迫られていた。スーパーなどにコメを販売する卸売業者は随意契約による備蓄米が市場に出回ることで銘柄米などの店頭での売れ行きに影響が出ないか懸念していた。ただ、すでに高値で仕入れた銘柄米についてはスーパーなどへのの納入価格を引き下げるのは難しいと話す。農家などからコメを買い付けている大阪の小売店では仕入れ価格は落ち着いていく可能性があるとみていた。しかし、取引先のある農家に確認すると、価格の見通しについて厳しい答えが返ってきた。価格は去年より4割ほど高くなる見通しだと告げられた。

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亘理町(宮城)小泉進次郎岐阜県広島県福井県藤井寺(大阪)農業協同組合

コメの生産や流通に詳しい西川邦夫氏は「このまま供給量が増え続けると価格は落ち着いていくと考えている。ただ、ひとつ気になるのは随意契約の前に入札が行われた備蓄米。こちらがなかなか流通で流れていない。全ての備蓄米が流通してこそ全体的な不足感は解消されると思う」などと話した。

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農業協同組合

ディスカウントストアなどを展開する会社の吉田直樹社長は小泉大臣に意見書を送った。会社は随意契約による備蓄米1万5000トンを調達し、今月から販売を始めている。意見書の中で吉田社長は小売業者が集荷業者と直接取引し、卸売業者などに精米を依頼する方法を提示。小売業者側が精米などのコストを管理することで販売価格を抑えることができるのではないかと考えている。

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ドン・キホーテ小泉進次郎

コメの生産や流通に詳しい西川邦夫氏は「(備蓄米)販売に至るまでのスピードが早かったのが非常に驚いた。ただ、流通は地域差があり、随意契約の場合10トン仕入れなきゃいけないってことで町の小さいお米屋さんが難しい。そんな話もあるので、もう少し時間を経て評価する必要がある」などと話した。

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農林水産省
コメ価格高騰 農業の未来どう守る?

福井・平泉寺地区は約100ヘクタールの土地を60軒ほどの農家が少しずつ耕している。同じ農家の農地が離れた場所に点在しているケースが多くみられる。こうした耕し手がバラバラの農地を集約することで生産性の向上を目指すことを国は求めている。しかし、農家の半数が70代以上のこの地区でもすぐに自分の農地を手放すつもりはないという意見が大半を占める。そうした中、法人が主導することで農地の集約を進めているのが福井・小浜市。農業の構造そのものを大きく転換させる必要があると訴えるのは農業法人会長・涌井徹さん。1万ヘクタールの広大な農地を抱える秋田・大潟村で50年以上コメ作りを行ってきた。コメどころの秋田でも、この5年間で農家の数は4分の3に減少。新たな担い手を確保できる見込みが立っていない農家も多いという。涌井さんは初期投資ゼロでスタートでき、返済は収穫物を通じて行うというやり方を国や県に提唱している。

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大潟村(秋田)太良庄地区(福井)平泉寺地区(福井)秋田県庁

コメの生産を持続させるためにはどうしたらいいのか。解説委員の佐藤庸介氏は「少人数で生産量アップ」というキーワードをあげた。今までコメは過剰傾向にあったが、今後は不足傾向になる。

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