高級という声も上がるクロマグロが今後、安くなる可能性がある。その理由は北海道・釧路市できょうまで開かれていたクロマグロに関する国際会議。話し合われたのは漁獲枠について。天然のクロマグロは乱獲などで資源量が大幅に減り、2015年から漁獲量が制限されている。その結果、ここ数年資源量が回復傾向となったため、今回日本は30kg以上の大型のクロマグロは2倍以上、それ以下の小型は30%漁獲枠を増やすことを提案した。船に取り付けた釣り糸と針でマグロを釣るはえ縄漁では、割り当てられた漁獲量を超えてしまうため、かかったクロマグロを放流しているという。こうした状況の中、提案された漁獲枠の拡大。協議の末、当初の提案より少ないものの、大型のマグロは今より1.5倍、小型は10%漁獲枠を増やすことで合意された。専門家は、望ましい方向だと評価したうえで、価格は安くなるだろうと指摘した。クロマグロをめぐっては、国内需要の減少や中国への輸出停止で市場が縮小傾向にあり、手放しでは喜べないという。きょうまとまった案は、11月から開かれる会議で勧告され、正式に決定される見通しだ。