米国FRB(連邦準備制度理事会)は12日、5.5%を上限とする現在の政策金利を7会合連続で据え置くことを決めた。また今年中の利下げは1回にとどまるとの新たな経済見通しを示し、これまで3回と想定していた利下げの回数を減らした。パウエル議長は物価の動きを見極めながら利下げをいつ行うか慎重に判断する姿勢。11月に大統領選挙を控え、バイデン大統領は度々、景気の押し上げにつながる利下げに期待感を示している。一方、トランプ前大統領はパウエル議長がバイデン大統領の再選を後押しするため、利下げをしようとしているという持論を展開。大統領選挙の前に利下げしないよう強くけん制していてパウエル議長は板挟み状態になっている。11月の大統領選挙が近づくほど政治からの圧力は強まることが予想される。パウエル議長にとって難しい政策判断を迫られる状況が続く。
昨日、米国で発表された消費者物価指数が市場予想を下回り、利下げの時期が早まるのではとの見方が広がり、ニューヨークの外国為替市場では1ドル155円70銭台まで円高が進んでいた。FRBの会合後に示された政策金利の見通しや、パウエル議長の記者会見での発言が利下げに慎重だと受け止められたことから再び円安が進み円相場は1ドル156円台後半まで値下がりした。
昨日、米国で発表された消費者物価指数が市場予想を下回り、利下げの時期が早まるのではとの見方が広がり、ニューヨークの外国為替市場では1ドル155円70銭台まで円高が進んでいた。FRBの会合後に示された政策金利の見通しや、パウエル議長の記者会見での発言が利下げに慎重だと受け止められたことから再び円安が進み円相場は1ドル156円台後半まで値下がりした。