今年のワールドシリーズは伝統のある球団どうしの43年ぶりの対戦。大リーグが今の2リーグ制となり、1903年から始まったワールドシリーズ。両リーグの優勝チームが対戦して大リーグの頂点を決める。これまで大リーグ最多、ワールドシリーズを27回制したヤンキース。米国最大の都市ニューヨークを本拠地とする伝統ある人気球団。1920年代〜30年代初めは、野球の神様とも呼ばれるベーブ・ルースがホームランを量産してチームを引っ張った。その後もジョー・ディマジオやミッキー・マントルなど伝説的な名選手を輩出し黄金時代を築く。27回目のワールドシリーズ制覇は2009年。松井秀喜さんが3本のホームランを打ち、シリーズのMVPに輝いた。しかしその後はリーグ優勝を果たすことができず、今回が15年ぶりのワールドシリーズ出場となる。
ドジャースは、かつてはヤンキースと同じ米・ニューヨークのブルックリンを本拠地とし、1947年には黒人選手初の大リーガーであるジャッキー・ロビンソンをデビューさせた。1958年にロサンゼルスに移転した後も多様な人種構成を反映。野茂英雄さんなど米以外からも積極的に選手を獲得してきた。2013年からは毎年プレーオフに進出しているが、その中で唯一頂点に立ったのは2020年。しかしコロナ禍で移動が制限され、ワールドシリーズはロサンゼルスでは行われなかった。最後にロサンゼルスで開催されたワールドシリーズでドジャースが優勝したのは36年前までさかのぼる。ともに地元のファンが長年優勝を待ち望んでいたチームどうしのワールドシリーズ。注目の頂上対決がいよいよ始まる。