北朝鮮による偵察衛星の打ち上げを受けて31日に開かれた国連の安全保障理事会で、北朝鮮の代表は自衛権の行使だとして打ち上げを正当化した上で、今後も開発を続ける姿勢を強調した。国連安保理は31日、北朝鮮が弾道ミサイル技術を用いた偵察衛星を打ち上げたことを受け、緊急会合を開いた。北朝鮮の国連大使は「米国と韓国による大規模な軍事演習などによって朝鮮半島は世界で最も脆弱な地帯となり、戦争勃発の危険にさらされている」と述べた上で、「敵を監視するための偵察能力の保有は自衛権の行使だ」と主張した。一方、米国・国連次席大使は北朝鮮の擁護を続ける中国とロシアを名指しし、「安保理が声をそろえて北朝鮮の行動に反対することを妨害し続け、安全を損なっている」と強く非難した。安保理は2018年以降、北朝鮮の安保理決議違反に対し、一致した対応を取れていない。