日銀は金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除に踏み切った。金融機関が日銀にお金を預けると利息を受け取れるが、マイナス金利では手数料を支払う仕組み。金融機関が企業などに融資を促し、景気を押し上げる狙いがある。植田総裁は「大規模な金融緩和は役割を果たした」と強調する。人件費の増加が反映されやすいサービス価格の上昇が続き、今年の春闘の平均賃上げ率が33年ぶりに5%を超えていることなどを鑑みて、賃金と物価の好循環が見通せると判断したという。なお、植田総裁は国債の買い入れ額を増やすなど、長期金利を抑え込む姿勢を鮮明にしている。
黒田総裁のもとで行われたマイナス金利により、金融政策は複雑で分かりにくくなった。マイナス金利の解除は正常化に向けた第一歩といえる。今後、国内外の情勢を留意しつつ、利上げが経済を壊さない形での対応が求められる。課題は賃金と物価の好循環を維持できるかどうかで、賃金上昇が物価上昇を上回らなければ経済は早晩、逼迫する。来年以降も賃上げの動きを持続させるため、企業は生産性を向上させ、収益力を高めていく必要がある。政府としては中小企業への目配り、サポートが欠かせない。
黒田総裁のもとで行われたマイナス金利により、金融政策は複雑で分かりにくくなった。マイナス金利の解除は正常化に向けた第一歩といえる。今後、国内外の情勢を留意しつつ、利上げが経済を壊さない形での対応が求められる。課題は賃金と物価の好循環を維持できるかどうかで、賃金上昇が物価上昇を上回らなければ経済は早晩、逼迫する。来年以降も賃上げの動きを持続させるため、企業は生産性を向上させ、収益力を高めていく必要がある。政府としては中小企業への目配り、サポートが欠かせない。