国の特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」の保全に関する有識者会議が開かれ、マリモの生育に影響があるとされる水草の除去を進める方針が確認された。有識者会議には釧路市の担当者や専門家などが参加した。釧路市教育委員会マリモ研究室・尾山洋一次長が、ことし5月と8月に行った調査で、湖の北側のチュウルイ湾で採集したマリモ900個のうちおよそ57%が破損していたことや、水草が生い茂ったことで栄養分が多く含まれた冷たい川の水が、マリモの生育地に届きにくくなっている可能性を指摘した。釧路市世界自然遺産推進室・若菜勇推進員は、大きい球状のマリモの群れが減少していることから、生育に影響があるとされる水草を来年の6月に取り除く対策を提案した。