「カルトにNO」と演説で力強く訴えるのは、自民党公認の山本朋広候補。事務所の看板にも「カルトにNO」と大きく掲げている。しかし過去には旧統一教会のイベントに出席し、ハン・ハクチャ総裁を最大級の賛辞を意味する「マザームーン」と呼ぶ姿が報じられ、野党側から批判された。度重なる取材にも本人の口から明確な理由が語られることはなかった。報道陣を入れずに行われた出陣式では、教団との過去の関係について山本氏から謝罪の言葉も。山本候補が釈明に追われる一方、立憲民主党の早稲田夕季候補は、旧統一教会問題を巡る自民党や山本候補の対応が不十分だと批判する。4区で2連勝中の早稲田氏は、経済政策では時限的な消費税の減税や、最低賃金2000円への引き上げなどを主張しているが、政治改革には政権交代が必要だと訴える。一方、若い世代や女性の声を国政に届けたいと初出馬したのは、日本維新の会の加藤千華候補。候補者では、県内最年少の26歳で現役の銀行員。また参政党の津野照久候補は、国民が所得からどれだけ税金や社会保険料を払っているかを示す国民負担率について、今の45%から引き下げる必要性を訴える。神奈川4区では4人の候補者全員が経済重視の姿勢を打ち出す一方、旧統一教会の問題がくすぶり続けていて、有権者はどのような審判を下すのだろうか。