飲酒運転やひき逃げ事故で家族を失った遺族らが鈴木法務大臣を訪問し危険運転致死傷罪を適用する要件の見直しに向けて要望書を出した。危険運転致死傷罪を巡っては鈴木大臣が2月10日の法制審議会で要件の見直しに向けて諮問すると表明している。これまでの法務省の検討会では飲酒運転での呼気のアルコール度数や高速度での運転について、一定の数値基準を設けることなどが提言されている。法制審では数値基準を設けるかどうかが議論の焦点になる。これについて要望書では数値基準を設けた場合の問題点として数値基準が下回った場合に危険運転致死傷罪の適用を前提とした捜査をしてもらえなくなる可能性があるなどと指摘した。面会後、遺族らは飲酒運転について、「過失ではなく故意による犯罪」と訴え、「飲酒運転は数値にかかわらず、危険運転致死傷罪が適用できるよう法改正をしてほしい」としている。