今日都内開かれた大阪・関西万博の開幕一年前の記念イベントで登場したのは万博の公式キャラにサプライズが行われた。また万博スタッフが会場で着るユニフォームもお披露目された。準備が進む中で表面化しているのは万博の華ともいわれる海外パビリオンの準備の遅れ。3加国が自前で建設するタイプのパビリオンは50カ国あまりが出展する予定だが建設業者が決まっているのは36カ国で、そのうち着工したのは14カ国にとどまり依然として十数カ国は建設業者が決まってない状態。すでに建設を始めている国でも建設費と予算案の兼ね合いで試行錯誤をかさねている。オランダのパビリオンの建設現場では直径11mの球体で再生可能エネルギーを象徴的に表現し、持続可能な最新技術を紹介する予定。建設にあたっての課題の一つには資材価格の高騰で、木を使うはずだった予定を鉄製にするなどし予算内に収めた。今月から始まった残業時間の上限規制によって人手不足になる2024年問題も課題で、パビリオンの建設を担う会社では社員を増加するなど新たな対応が求められる。準備の遅れに実施主体の博覧会協会は予算の制約などを考え最終的に現実的な判断を各国がしていく段階とした。また会場建設費など、コストの上振れへの対応も問題に。会場の建設費は資材価格の高騰などで当初の計画の1.8倍の2350億円にのぼる予定。この費用は国と大阪府、大阪市、経済界が3分の1ずつ負担する。さらにこれとは別な運営にかかる費用も人件費などが膨らみ、当初の想定の1.4倍の1160億円に増える見通し。実施主体の博覧会協会は入場券の販売収入で賄う方針。費用の上振れに対し経済産業省は有識者委で費用の検証・計画の進捗を点検しさらなるコスト増加を防ぎたいとしている。また万博への関心をどう高めるかも課題。2300万枚も入場券の販売を目標とする博覧会協会は、このうち1400万枚は前売り券として販売したい考え。しかしこれまでに売れたのは130万枚あまり。また協会は前売り券の販売目標の半数にあたる700万枚を目安に経済界に購入を呼びかけている。