米国軍はミサイルの発射を繰り返す北朝鮮などに対応するため、横田基地に宇宙空間を担う新たな部隊、在日米国宇宙軍を設置し、きょう発足式が行われた。発足式で、米国インド太平洋宇宙軍・マスタリール司令官は強い警戒感を示した。きょう発足した在日米国宇宙軍は、米軍によると、数十人規模で構成される。航空自衛隊で宇宙空間を専門的に扱う部隊と連携しながら、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮や宇宙空間での活動を活発化させる中国などに対応するため、宇宙空間の監視やミサイル発射情報の共有化を進めていくという。航空自衛隊の専門の部隊が、レーダーなどを使って24時間態勢で宇宙空間の監視などを行っている。また、米軍が行う宇宙空間の監視などに関する机上演習に参加するなど、米軍との連携も進め、去年1月の外務防衛の閣僚協議では、宇宙空間での攻撃は同盟の安全に対する明確な挑戦だとして、一定の場合には米国による防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用の対象になりうることを確認している。在日米国宇宙軍が新たに編成されたことについて、防衛省は「相談や議論がしやすくなり、より円滑なコミュニケーションが期待できる。日米同盟の抑止力、対処力の強化に資する」としている。