国は南西諸島の防衛態勢の強化の一環として、去年3月、沖縄・与那国島と宮古島に続いて石垣島に県内の離島では3か所目となる陸上自衛隊の駐屯地を開設。こうした中、米国・エマニュエル駐日大使が、今月17日に石垣島と与那国島を訪れ、陸上自衛隊の駐屯地の視察や自治体のトップと会談する方向で調整を進めていることが、政府関係者への取材で分かった。日米両政府は去年1月、日米の施設の共同使用を拡大し、訓練などを増やすことを確認していて、去年10月には離島の防衛を想定した訓練で石垣島に初めて米国軍が展開。ことし3月には米国軍のイージス艦が初めて石垣港に寄港していて、今回の訪問は南西諸島の防衛を重視するアメリカの姿勢を、改めて示すねらいがあると見られる。一方、今回の訪問で、大使の移動にはアメリカの軍用機が使われる予定。すでに県に対して海兵隊から新石垣空港と与那国空港の使用申請が出されているが、米国軍機の民間空港の使用自粛を繰り返し求めている県は、改めて自粛を申し入れる方向で調整を進めている。