雷の被害にあったのはさいたま市の盆栽美術館。世界中から盆栽ファンがやってくる。去年8月、ある朝に出勤すると空調が故障していて、原因は室外機にあったという。空調が壊れたため館内の気温は40℃近くに。お盆休みで修理の目処も立たず、2週間臨時休館せざるを得なかった。盆栽美術館の山川麻衣子さんは、前日に雷が多発していたといい、館内には直接落ちていないのに、何が起きたんだろうと話す。なぜ近くに落ちていないのに雷被害が起きるのか。雷対策機器メーカーの相澤さんは、雷サージが原因と考えられるという。雷サージは雷がもたらす異常な高電圧。人工的に雷を発生させる装置で雷サージを再現してもらう。避雷針に雷が落ちると、近くの電線に異常な高電圧が発生すればそれが雷サージ。落雷の瞬間、周りの電線に大きな電圧が発生した。実際の落雷で雷サージが発生すると、電線などを伝って建物の中に侵入し、家電製品などを故障させる。こうした被害は半径2kmに及ぶという。