警察庁の露木康浩長官はきょう、ホストクラブへの規制を強化する方針を固めたことを明らかにした。ホストクラブを巡っては女性客が高額な料金を請求されて借金を背負わされ、返済のために売春などを強要されるケースが後を絶たないことなどから警察庁が法律の専門家や業界団体などが参加する有識者会議を設けて規制の在り方を検討していた。まず禁止とされたのが色恋営業。売り上げトップになれなかったらもう会えなくなるなどと恋愛感情につけ込んで客を依存させ高額な飲食をさせる営業で、違反した場合は営業停止などの行政処分の対象とする方針。さらにツケ払いで店に通わせたうえ、たまったツケ、売掛金を取り立てようと客を怖がらせるなどして売春や性風俗店で働くことを求める行為や性風俗店が女性の紹介を受ける見返りにホストやスカウトに報酬を支払うスカウトバックも禁止し刑事罰の対象とする方針。悪質なホストクラブに対する規制強化の方針。ホストクラブに通い多額のツケ、売掛金があるという20代の女性は「売掛禁止はいいと思うが、色恋営業の規制は結構難しいのではないか」と話していた。またホストクラブの業界団体の北条雄一理事長は規制の強化に賛成するとしたうえで禁止する色恋営業の範囲を明確にしてほしいとしている。警察庁は違反した店への罰金など罰則の見直しも検討していてこれらを盛り込んだ風俗営業法の改正案を来年の通常国会に提出することにしている。