毎年8月に行われる「福島わらじまつり」は、長さ12mの大わらじを担いで市内を練り歩き、約3000人の市民が「わらじ音頭」を一斉に踊る福島市を代表する夏祭り。福島市は去年、祭りの会場に初めて有料の観覧席を設け、2日間で延べ360席を販売した。ことしは、これを倍以上の948席に大幅に増やすことを決めた。今月6日から販売が始まっており、一番高価な1万8000円のSS席は会場に面したビルの2階のデッキに設置されたテーブルを4人で利用でき、お礼に福島市の特産品がもらえる。東北地方の主な夏祭りの去年の人出は、秋田県の「竿燈まつり」が110万人、青森県の「青森ねぶた祭」が101万人を集めたのに対し、「福島わらじまつり」は29万人と、東北6県の中では最も少なくなっている。福島市によると、「福島わらじまつり」は全国的な地名度が徐々に上がりつつあり、ゆったり見られる席を望む声が寄せられていて、市は旅行会社のツアー商品に組み込んでもらうなどして、誘客につなげたいとしている。