JR東日本は、山手線などの初乗り運賃を10円値上げし、160円にすることを検討している。新宿駅から渋谷駅までの定期代は、1カ月で310円、6カ月で1500円の値上げになるとみられる。JR東日本は、1都16県をカバーし、このうち昨年度利用者が2000人未満の赤字路線は36路線72区間あり、約757億円の赤字となっている。赤字を抱えるローカル線を、利用者の多い首都圏の鉄道や新幹線で支えているが、リモートワークの普及で首都圏の鉄道などでも利用者が減少傾向にある。鉄道ジャーナリストの梅原淳氏は、利用者減少で、ローカル線を含めたインフラを維持するための資金確保も難しい状況で、今後、さらなる運賃の値上げやローカル線の廃止の可能性も考えられるとしている。伊藤は、人口が減少するなかで、鉄道インフラをどう維持するか、大きな課題となっているなどと話した。