必要最低限の仕事のみ行う働き方「静かな退職」。実際に退職はしないものの心理的には会社を去っている状態を意味する。静かな退職をしている正社員の割合は44.5%にものぼる。全年代で4割を超えているが、中でも20代が最多。都内大手企業に勤めている20代男性は、出世は望まず、残業も基本的にしないという。入社して3年ほどだそうで、社内のIT関連業務を担当している。やる気がなくなったきっかけは、スキルが身につかないような社内業務が実態として振られたものだったことで、将来に繋がらないなという不満があったと話す。さらに異動などもなく昇給も基本的にないものと考えてほしいと上司に言われたことも引き金に。静かな退職をはじめてからは、上司に提出する文章作成をAIに任せたりしているそう。空いた時間で転職活動を始めるも、まだ焦りはないという。無理に激務のところへ行くのなら今のところでダラダラしていたほうがコスパがいいと話す。静かな退職をはじめて半年。今の会社にいる間はこの働き方をやめる気はないという。